ウルセラシステム(Ulthera System)は、
高密度焦点式超音波装置を用いた新しい皮膚の若返り治療です。
ウルセラに最も類似しているのがサーマクール治療です。
サーマクールは、高周波(radio frequency)ですが、周波数はサーマクールNXTが6.78メガヘルツです。
ウルセラには現在二つの周波数があり、7.5メガヘルツと4.5メガヘルツです。
周波数だけの比較で、類似したエネルギーのように感じていただければ結構です。(正確には違いますが・・・)ウルセラの7.5メガヘルツは皮膚の深さ3㎜に熱反応を起こすように設計されています。4.5メガヘルツが4.5㎜の深さです。 ちなみにサーマは2〜3㎜です。
ウルセラは超音波、サーマは高周波
違うけど、同じ「波」が付く、親戚関係と思ってください。
ウルセラの超音波は、強い振動を皮膚の深部に伝えて、その振動のエネルギーで極小範囲の熱ダメージを作ります。 (この熱の範囲がサーマとかなり違います。)
熱で作られたダメージは、サーマ同様コラーゲンの収縮と破壊を起こし、皮膚の引き締めとコラーゲンの再生効果を起こします。
ウルセラとサーマとの最大の違いは、ウルセラ4.5㎜トランスデューサーにあります。 (トランスデューサーは超音波の発振装置のこと)
深さ4.5㎜は通常のサーマクールで熱反応を起こすのが難しい深さなのです。
頬で深さ4.5㎜に一致する皮膚の組織は、SMAS筋膜と言うところになります。
形成外科では、フェイスリフト手術を行う際、このSMAS筋膜を剥離して引き上げたり、縫い縮めたりすることが重要と考えられており、フェイスリフト手術の成否は、このSMASをいかにうまく処理するかにかかっているといって過言ではありません。
SMAS筋膜に、切らずに、手が届く!!
一も二も無く、今回ウルセラ購入を決めたくらいです。
形成外科医にとって、切らずにフェイスリフトができるのは、長年の夢なのです。
若い頃、苦労して、顔面神経にびびりながら剥離したSMASが、簡単にモニターに写し出されて、 ビビビビ・・・と熱照射されるのは、気持ち良いです。

