6月21日に日本抗加齢美容医療学会MBF2009Spring & Summer (会長:須賀 康先生(順天堂大学浦安病院皮膚科教授))があり、フラクショナル・レーザーについて講演を依頼されているので、今、準備の真っ最中です。
前回、エコ2導入の話もしたので、フラクショナル・レーザー(フラクショナル・リサーフェシング)についてシリーズブログを書いていきます。
フラクショナル・リサーフェシング
英語の苦手な人は、「フラクショナル」「リサーフェシング」と言う時点で、「もういいや。」と思うかもしれませんが、出来るだけ解り易くしますので、ついてきてください。
まず、「リサーフェシング」「フラクショナル」の順に2つのキーワードを理解しましょう。
「リサーフェシング(resurfacing)」とは「表面を入れ替える、新しくする」と言う意味です。
長く使ったお鍋に洗剤では取れない汚れがこびりついた時、ヤスリで磨くと取れますよね。汚れを少し削りとればきれいな面が出てきますね。これが「リサーフェシング」です。金属は多少表面を削っても厚みがあるので、また問題なく使用することが出来ます。この時粗いヤスリを使うと、引っかき傷でざらざらになりますが、細かいヤスリだと傷は肉眼では見えなく、表面は新品同様のつるつるになります。
皮膚もこの点で似ています。粗いヤスリだと傷が付きますが、細かいヤスリなら傷が付かないのです。
「フラクショナル(fractional)」とは、細かいこと、つまり細かいヤスリです。
「フラクショナル・リサーフェシング」は、
細かいヤスリの研磨のごとく、皮膚表面を磨き、新しくきれいにすることです。
次に、金属と皮膚の違いも理解しましょう。
金属、たとえば「金」は0.1ミクロン削れば、新しくキレイな面になります。それに対して、皮膚は表皮が100ミクロン(0.1㎜)程度、真皮は2〜3㎜もの厚さです。変化を望むには もう少し厚く削る必要があります。
金属と皮膚の最大の違い、皮膚には「再生する力」があります。
金属はさすがに何度も削り続ければ、少しずつ薄くなっていきますが、皮膚はその再生力の範囲内であれば、何度削っても元通りになり、むしろ、うまくこの作業を行えば、表面がきれいなだけではなく、皮膚の機能を改善し、強く、健康な皮膚を取り戻すことも出来るのです。
金属は削れば、一枚下の面が出てくるだけですが、
皮膚は削れば、新しい面が形成されてくるのです。
なんとすばらしい。
「フラクショナル・リサーフェシング」は、
皮膚の持つ再生力の範囲内で皮膚を削り、皮膚の「形態と機能」を改善する治療です。
私は、このフラクショナルの魔力に魅せられ、
フラクセル、アファームマルチプレックス、パールフラクショナル、エコ2とついに4台もフラクショナルレーザーを買ってしまいました。
荒削りから繊細な削りまで自由自在です。
ヤスリほどリーズナブルな値段ではないところが辛い?
解りやすかった?ですか?