自己血による若返り法は、
PRP(多血小板血漿注入療法)が良く知られています。
知らない人のために、ちょっと簡単に
我々の体は、外傷でどこかが傷つけられても、治るシステムがあります。
特に皮膚は、人間にとっての最外層のヨロイなので、修復してまた体を守る必要があります。
皮膚が傷ついたとき、その部分からSOS(119番)のシグナルが出されて、救急隊が駆けつけます。
このシグナルの役割を果たす一つが、成長因子(増殖因子)です。
血液中の血小板には、この成長因子がたくさん詰まっており、採血した血液から血小板を高濃度に抽出し、
皮膚に注射すると、擬似的に119番の信号をたくさん出します。
救急隊は、偽通報には気づかず、駆けつけて救援活動をしてしまいます。
この救急隊が線維芽細胞で、線維芽細胞が出す救援物資が、コラーゲンなのです。
成長因子そのものを注入する、FGF注入療法も同じ原理です。(数回前のブログ参照)
さて、今年1月に、血液を若返りに使用する新しい治療法が、韓国で流行しているとの情報を得、
色々と調べて、最終的に今回韓国まで行って、自分自身で受けてきました。
治療の名称は、PPPあるいは、プラズマ・ジェル、プラズマ・フィラーと呼ばれます。
(プラズマとは血漿のこと、血漿とは血液の水分やタンパクから成る液体成分のこと)
PPPはPRPとは違い、成長因子の作用を利用するのではなく、
血液タンパクを注入に適した粘度に熱凝固させ、コラーゲン・ヒアルロン酸注入と同じように注入するもの、
いわば血液フィラーです。
PRPはPlatelet Rich Plasma(血小板の豊富な血漿)の略で、それに対して
PPPはPlatelet Poor Plasma(血小板の乏しい血漿)ですが、
どうも治療内容とは合致しないので、Process Plasma Protein あるいは
Processed Plasma Protein (加熱処理した血漿タンパクの意味)
が良いのでは、と勝手に思っています。
プロセスチーズみたいです。
実物もそんな感じです。
参加の先生たちに配られていました。(笑)脂肪に似ています。
とにもかくにも、このPPPは、自分自身の血液タンパクを利用するだけの安全な治療です。
薬剤を使用しないので、薬剤性の副作用は完全フリーです。
韓国では、すでに大流行の兆しとか。
日本でも、今後本格的に導入するクリニックが増えそうです。
今回の韓国訪問は、医師6名
初日は、まず、レーザー開発会社Jeisys社にお邪魔し、
開発中のレーザーなどの話を聞きました。
出荷前のレーザーたち
開発中のCO2レーザー
次回はPPP自己体験記と後日の経過を報告します。