先日、最大手のヒアルロン酸製造メーカー、QMED社から表彰状のような盾が送られてきました。
gcp と言う会社が、QMED社の正規アジア総代理店です。
QMED社は商品名「レスチレン」という非動物性ヒアルロン酸を製造販売する世界最大のヒアルロン酸メーカーです。
今回の表彰?は、先日のヒアルロン酸注入セミナーhttp://www.crossclinic.jp/article/13562262.html
とクリニックのヒアルロン酸使用量が多いことが評価されたようです。
ちなみに、ヒアルロン酸が世界中で使用され始めた初期より現在まで、私はQMEDのレスチレン・シリーズを愛用し、他のヒアルロン酸を一切使用していません。
他社のヒアルロン酸が良いとか悪いとかではなく、使う必要がなかったことと、私の治療方針としてフィラーは色々な製品を使うのが嫌だからです。
ヒアルロン酸、コラーゲンなど、皮膚に注入して形状を変えるものを「フィラー」と言います。
フィラーは皮膚の中(体の中)に一時的ではありますが残存し、形状を維持したり、皮膚のコラーゲン生成を高める効果があることが知られています。
体内に残存するフィラーの副作用は、第一にアレルギー反応です。ヒアルロン酸自身はアレルギー物質ではないのですが、質が悪いヒアルロン酸製剤には不純物が入っていることがあり、全くアレルギーフリーと言えないのです。長年の使用経験からもレスチレンはかなり安心できます。
もっと恐ろしい副作用は、最近テレビで風船おばさんと呼ばれる人で有名になったと思いますが、異物肉芽腫といって、体内に入った異物に対して、体が慢性の炎症反応を繰り返し肉芽腫が形成され、皮膚が変形してくる病気になります。シリコンやオルガノーゲンなど数十年前に使用されていた注入物にはかなり危険なものがあったのです。この点でもヒアルロン酸、特にレスチレンは安心です。
フィラー注入治療で、最も重要なのは安全性です。
安全=吸収です。
たとえば最悪、アレルギーがあったとしても、吸収性の注入物なら治癒します。非吸収性のものは、最終的に摘出しか治療法がありません。
フィラーは、効果や持続期間を求めすぎると、吸収が遅いものや非吸収性のものが良いと言う理論になり、危険な方向、いつか来た道に進む恐れがあります。
最近でも、ゼルティックやサーマクールCPTなど、新しくても機械系はどんどん導入しています。
日本一?マシーンにアグレッシブな医者が、案外フィラーにコンサバなのは、こんな理由です。