真珠のような肌に!がキャッチフレーズでしょうか。
皮膚にレーザーを照射し、皮膚を削ることでキレイな皮膚面を作っていく治療をレーザー・リサーフェシングと言います。表面を強く削りすぎると跡になる恐れもあるので、細かく点状に削るのが、フラクセルなどのフラクショナル・レーザーです。
(過去ブログ参照http://www.crossclinic.jp/archives/20090613.html)
パールは点状に削るのではなく、全部を面で削ります。
このようなフル・リサーフェシング・レーザーは、かなりのダウンタイムとリスクがあり、日本人には不向きな治療と言われてきました。
私のクリニックでも2年前にパールを導入していますが、フル・リサーフェシングとして、パールは日本人の肌に合っている治療です。肌質は選びますが、従来のフル治療(CO2やエルビウムYAG)よりもダウンタイムとリスクがかなり軽減されています。
その秘密は波長2790です。
(波長については過去ブログhttp://www.crossclinic.jp/archives/20090714.html)
パールの波長2790は、ほど良くハードで、ほど良くジェントルなのです。
私見ですが、パールは通常の治療として日本人に出来る唯一の「フル・リサーフェシング・レーザー」だと思います。(リスクを考慮しなければ、CO2、エルビウムのフル治療の方が効果は上だと思いますが。)
パールは他の波長のレーザーと違い、キュテラ社の独占なので他の会社が作ることは今のところ無いようです。
2年ほど前に発売されたパールですが、うちではフラクセルほどブレイクしませんでした。
パールの弱点は、「ダウンタイム」と「熱の深達度」です。
フル・リサーフェシングのため、皮膚の剥離が終わるまでは、完全なダウンタイムになります。(日焼け跡のような薄い表皮の剥離が終わるまで1週間弱かかります。)
皮膚表面はとてもきれいになるのですが、熱の真皮への浸透がフラクセルなどと比べると浅いので、ニキビ跡などには、ダウンタイムの割には効果が少ないのです。
この問題点を解決するために、当然のごとくパールもフラクショナル化し、
「パールフラクショナル」として今年1月発売され、私もすぐに導入しました。
パールフラクショナルは、パールの波長特性を生かした、フラクショナル・レーザーで、ちょうど、フラクセルとエコ2の中間の強さ・効果とダウンタイムがあります。ニキビ跡にも効果があり、ダウンタイムはエコ2や通常のパールより短縮され、3〜7日程度です。赤みが残っていても、3日程度でお化粧により社会復帰できます。(照射強度による差、個人差があります。)
三国志で言えば、パール・パールフラクショナルは、趙雲(ちょううん)です。
武術の達人で優れた将軍であり、義に篤く、誠実な人柄と言われています。
「ほど良くハードで、ほど良くジェントル」な感じです。
雑誌STORY8月号にパールフラクショナルが紹介されました。
雑誌社の方も、本人も驚くほど効きました。