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無事に学会(MBF日本抗加齢美容医療学会)のプレゼンも終わりましたので、ブログを再開します。 

フラクショナルレーザーの元祖、本家本元、フラクセルについてです。

フラクセルは2005年世界初のフラクショナルレーザーで、Relient社(現Solta medical)が開発しました。フラクセルの情報は2004年から入っていましたので、日本に導入される際には、是非とも1番に始めたい、というより、一番初めに自分が受けてみたい(笑)と思っていました。

その時の写真が残っていました。

院長初フラクセル1.jpg
院長初フラクセル2.jpg

2005年3月14日です。たぶん、日本国内で日本人がフラクセルを初めて受けた日です。

当時のフラクセルは、顔に青い色素を塗る方式のレーザーでした。まるでブルーマン!(現行のフラクセルⅡは必要ありませんのでご安心を!)1時間ほどクリーム麻酔をした後、冷風を当てながら行いましたが、フラクセルの刺激は、「ジリジリジリ」と熱した剣山を押し当てられている感じです。終了後も「ジンジン」と顔が拍動し、顔にも心臓があるような感じです。

そんなジンジンする中、「先生、どうですか?このレーザー、いけますか?」と代理店JMECの方々と談笑、その場で契約書にサインしました。もちろん「いける!」と思ったからです。実際には、2004年から情報を掻き集め、理論的なことはすでに論文も読んで理解していたので、この時は、「体で理解できるか」どうかだけだったのです。

私は、フラクセルのような新しい機器を判断するときに、頭と体の両方での理解を重視しています。

レーザーの世界では、理論が素晴らしく、頭で理解させられて、これはすごい!というものでも、絵にかいたモチ、机上の空論が結構あります。今でも、過去にも、ここに書けないようなボツ機械の体験は多々あります。

帰りのタクシーの中で、青い色素の残るジンジン顔で、これは治療後そのままではいけないな。アフターケアをどうしよう?などなど考えながら帰ったのを覚えています。 

フラクセルは、翌2006年フラクセルⅡにバージョンアップ、青い色素も必要なくなり、インテリジェントなフラクショナルレーザーに生まれ変わりました。 

そう、三国志で言えば、諸葛亮孔明(レッドクリフの金城武さん、かっこよかった!) 

フラクセルのレーザービームは、それぞれのビームの強さで設定が最良になるように工夫されています。

ちょっと難しいかもしれませんが、我慢してください。レーザービームの性質は、たとえば、強さ、ビームの種類や形、照射する時間、などの要素で決まります。この様な要素をパラメーターと言い、パラメーターをコントロールするのが機械と医師の役目です。

フラクセルはかなり賢い機械で、医師がパラメーターを決定する上で、機械の中に優秀な軍師がいるようなイメージです。医師が劉備玄徳でいいのです。なんとなく解りますか?

フラクセルの開発会社は、現在、3つのフラクセルを発売しています。

Fraxel re:fine,Fraxel re:store,Fraxel re:pairの3機種です。それぞれのレーザービームの波長は、1410nm(ナノメーター)1550nm,10600nm,真中の1550が日本でいうフラクセルⅡです。

現在、世界的に多くのレーザー会社がこぞって、この3種類の波長でフラクショナルレーザーを開発しています。

まさしく群雄割拠状態!実はエコ2は10600の一機種、アファームは14401410の対抗機種です。 

三国志ファンにはもう分かりますよね。

「天下三分の計」でしょ?

6月21日に日本抗加齢美容医療学会MBF2009Spring & Summer (会長:須賀 康先生(順天堂大学浦安病院皮膚科教授))があり、フラクショナル・レーザーについて講演を依頼されているので、今、準備の真っ最中です。

前回、エコ2導入の話もしたので、フラクショナル・レーザー(フラクショナル・リサーフェシング)についてシリーズブログを書いていきます。

フラクショナル・リサーフェシング

英語の苦手な人は、「フラクショナル」「リサーフェシング」と言う時点で、「もういいや。」と思うかもしれませんが、出来るだけ解り易くしますので、ついてきてください。

まず、「リサーフェシング」「フラクショナル」の順に2つのキーワードを理解しましょう。

 「リサーフェシング(resurfacing)」とは「表面を入れ替える、新しくする」と言う意味です。

長く使ったお鍋に洗剤では取れない汚れがこびりついた時、ヤスリで磨くと取れますよね。汚れを少し削りとればきれいな面が出てきますね。これが「リサーフェシング」です。金属は多少表面を削っても厚みがあるので、また問題なく使用することが出来ます。この時粗いヤスリを使うと、引っかき傷でざらざらになりますが、細かいヤスリだと傷は肉眼では見えなく、表面は新品同様のつるつるになります。

皮膚もこの点で似ています。粗いヤスリだと傷が付きますが、細かいヤスリなら傷が付かないのです。

フラクショナル(fractional)」とは、細かいこと、つまり細かいヤスリです。 

「フラクショナル・リサーフェシング」は、

細かいヤスリの研磨のごとく、皮膚表面を磨き、新しくきれいにすることです。

 次に、金属と皮膚の違いも理解しましょう。

金属、たとえば「金」は0.1ミクロン削れば、新しくキレイな面になります。それに対して、皮膚は表皮が100ミクロン(0.1㎜)程度、真皮は23㎜もの厚さです。変化を望むには もう少し厚く削る必要があります。

金属と皮膚の最大の違い、皮膚には「再生する力」があります。

金属はさすがに何度も削り続ければ、少しずつ薄くなっていきますが、皮膚はその再生力の範囲内であれば、何度削っても元通りになり、むしろ、うまくこの作業を行えば、表面がきれいなだけではなく、皮膚の機能を改善し、強く、健康な皮膚を取り戻すことも出来るのです。 

金属は削れば、一枚下の面が出てくるだけですが、

皮膚は削れば、新しい面が形成されてくるのです。

なんとすばらしい。

「フラクショナル・リサーフェシング」は、

 皮膚の持つ再生力の範囲内で皮膚を削り、皮膚の「形態と機能」を改善する治療です。

私は、このフラクショナルの魔力に魅せられ、

フラクセル、アファームマルチプレックス、パールフラクショナル、エコ2とついに4台もフラクショナルレーザーを買ってしまいました。

荒削りから繊細な削りまで自由自在です。

ヤスリほどリーズナブルな値段ではないところが辛い?

解りやすかった?ですか? 

スキン・リサーフェシング(skin resurfacing)の最高のレーザーは、

炭酸ガス(CO2)レーザーである。 ただし、リスクマネージメントできれば・・・。

難しいことはやめて、簡単に言います。

CO2レーザーがなぜ良いかというと、他の波長のレーザーよりも強いからです。

CO2が最強なのです。

三国志で言えば関羽クラス、もともと豪傑なので、重い槍を自在に振り回せます。

問題は、重い槍のダメージをいかにコントロールするかです。

レーザーを槍の刃にたとえれば、

刃を鋭くすれば、切れ味よく一刀両断に深く切り込むことが出来、

刃を鈍にすれば、強いダメージを内部に与えることが出来ます。

CO2は槍そのものが大きく重いので、コントロールできればすばらしい効果があり、

コントロールできなければ、ただの乱暴ものになってしまいます。

そう、呂布ですね。

うーん、たとえが悪いですか? 三国志が解らなければ、全然だめですか。

2005年フラクショナルレーザーの元祖、フラクセルSR750が発売された時すでに、フラクショナル技術によりCO2レーザーのリスクをコントロールする機種がいつ出るかと専門家の間では考えられていました。

私も実は3年ほど前から、開発段階のCO2レーザーを何種類か試させてもらったことがあります。

ちょうど3年前に見た、あるレーザー会社の第一号機は、とてもではないが使える代物ではありませんでした。

その後も、ありとあらゆるフラクショナルCO2レーザーを自分の左腕に試しうちしてきました。

          数種類のレーザー試し打ちで

          悲惨な状態の私の左腕(2008年当時)

アンコア後1.jpg

しばらくは、満足するものは無かったのですが、昨年当たりから、ちらほら良いものが出てきました。

いずれにしろ、CO2のパワーをいかにコントロールするかが、レーザー開発会社の腕の見せ所でした。

そして、ついに私は今年の1月に、CO2フラクショナルレーザーを自分の腕ではなく顔に照射する気になりました。

  エコ2照射中                   

        

eCO2院長体験2.jpg

  かなり痛いので御覚悟を!   

それがエコ2です。

今日、ついに私の4台目のラクショナルレーザー、エコ2が納品になりました。

エコ2がもし呂布だったら、私の顔は再起不能です。

エコ2は関羽でした。すばらしい!

半年後の私の顔を見に来てください。

次回は、元祖フラクショナルレーザー、フラクセルの体験談です。

ちなみに、フラクセルは三国志で言うと、やっぱり・・・。

「ヒアルロン酸」は一般の方にも良く知られるほど、しわ治療のスタンダードになっています。

ヒアルロン酸やコラーゲンのように皮膚に注入し、皮膚の形状を改善するものを「フィラー(Filler)」と言います。

元々は皮膚を満たすと言う意味からフィラーと命名されたのでしょうが、このフィラーに対する考え方がじょじょに変わってきています。

ヒアルロン酸といえば法令線。

と言うくらい、法令線の溝(みぞ)を盛り上げるために適したフィラーなのですが、溝や凹みを盛り上げるだけではなく、皮膚そのものに対して良い効果、つまり、皮膚のコラーゲンを増やす作用があることが、最近、論文で発表されました。

自分の経験でも、コラーゲンやヒアルロン酸を反復して同じ場所に注入していると、その部分の老化が明らかに遅れます。長年、私の治療を受けていただいている方は、体験としてこの話がすぐ理解できると思います。

(ただし、ただ注入すればよいと言うわけではなく、フィラーの選択、注入方法、注入の間隔などが重要です。)

ヒアルロン酸製品の一大ブランド「レスチレン」の製造会社、Q−MED社は、ヒアルロン酸の美肌効果をいち早く理解し、ヒアルロン酸が皮膚の質を向上する効果に着目した新しいヒアルロン酸製剤「レスチレン・ビタールライト」を発売いたしました。ビタールライトは通常のレスチレンよりも、粒子が細かく、吸収が早いので、溝を持ち上げる効果は劣りますが、この皮膚良くする効果に優れているのです。

      
ヴィタールライトw.jpg

主に対象となる場所は、首、デコルテ、手の甲、顔では「目の下」になります。

首やデコルテ、手の甲には、専用の自動注入装置が付いており、正確に1ショット0.01ccの注入が出来るようになっています。多くの注入量を必要とする場所には、医師の労力を軽減し、正確な治療が出来るようになると思います。

ただ、目の周りの注入では、この自動の0.01ccごとの注入では多すぎます。0.01cc以下のより細やかな注入技術が必要になりますので、今までどおりマニュアル注入が良いでしょう。

お付き合いの大変長い患者様から

お昼のお弁当を頂きました。

とても素敵なお弁当なのでご紹介させていただきます。

ちなみに、先日お久しぶりにお越しになり、肝斑のレーザートーニング治療をお受け頂き、効果が出始め、大変喜んでいただけました。

また、久しぶりに会った私があまりにもメタボなため、

お昼にまともなものを食べなさいと言うお心使いでした。(スタッフからの伝言) 

                
お弁当.jpg
ありがとうございました

以前に裏メニューのブログを書きましたが、

まるで、お寿司屋さんみたいですよね。常連さんに希少なネタや美味しいところを出す感覚なんです。ご批判もあろうかと思いますが、調子に乗って、

第二弾、おまかせメニューについて書きます。

「おまかせ」って、初めてのお寿司屋さんでは勇気が要りますよね。

お財布の中身も心配ですし、嫌いなものが出ても困ります。でも、よく知ってる常連の店なら、値段も予想がつくし、好みも分かってもらっていれば、プロに任せる方が安心です。思わぬ新しい発見に出会うこともあります。

医療の世界では、インフォームドコンセントがやかましく言われています。

実際この数年、医療過誤の問題がたくさん起きていますし、必要以上にマスコミが大々的に取り上げることあり、患者側も医療側もかなり硬直した状態になっています。特に美容医療は自費診療でもあり、患者様にも治療の副作用など、負の情報もしっかり知っていただくなどインフォームドコンセント(informed concent)なしには成り立ちません。数ページにもなるインフォームドコンセント用紙を渡され、署名しないと治療もしないスタイルになっています。意味も無くお互いに不信感を持った状態からのスタートのこともあります。

まるで、インフォームドコンフリクト(informed conflict)(紛争?)

でも、ちょっと悲しくありませんか?

昔のお医者さんは、すべておまかせだったはずです。

「先生にすべてお任せします。」と言われるくらい患者さんから信頼されていたはずです。もちろん、こんなことは時代に逆行していることは重々承知ですが、

時にはいいじゃないですか。

古き良きジャパニーズスタイル。

生まれた時から診てもらっている近所の先生なら、お任せOKだったはずです。

うちでは、長いお付き合いの患者様で「おまかせ」ってのがあります。

定期的に治療費を入れてくださって、後は先生のお任せでやってください。とか、

1年間分のヒアルロン酸やボトックスなどを一括購入してくださり、後は先生の良いと思うところに打って下さい。とか。

この世知辛い世の中で、ちょっとゆる〜い感じもしますが、のんびりしてて良いでしょ。

東京のど真ん中にもこんなクリニックあっても良いですよね。

すべては信頼関係があってのことです。

皮膚、特に最外層の角質層は、人体を外界から保護するバリア機能を有します。

細菌など微生物や有害物が体内に侵入しては困るので、最前線でこれらをシャットアウトするのが角質層の役割の一つです。

皮膚本来の機能から考えて、普通に皮膚に塗るものがどんどん浸透することはありません。特に水溶性で分子量の大きなもの(コラーゲンなどのたんぱく質)は全く浸透しません。(脂溶性で分子量の小さなものは、毛穴を通して浸透します。)

エレクトロポレーション=
電気穿孔法
(でんきせんこうほう、
electroporation
)という技術は、
皮膚の角質層の電気的バリアを一時的に弱めて有効成分を導入する方法として、数年前から美容皮膚科を中心に流行っている手技です。
もともと遺伝子学の実験技術で、細胞に一定の電流をかけ、その際に出来る
細胞膜の一時的穴を利用して遺伝子情報を細胞に注入するのだそうです。
簡単に言います、
エレクトロポレーションは、
「一時的に皮膚のバリアに電気ショックを与え、バリアがちょっと気絶している隙に、
有効成分(ビタミン
C
、美白剤、保湿剤など)をムリクリ皮膚に導入する技術です。」
と言っても、痛みはほとんどありません。

では、エレクトロポレーションは本当に効くのでしょうか?

能書きは良いけど、本当に効くかが重要ですよね。

ダブルメソダーム.jpg

答えは、

2台のメソダーム(アクシダーム)です。

この度、好評につき増台いたしました。

実は、肝斑治療のメドライトC6レーザートーニングに

必須の組み合わせ治療になっているためもあり

1台では回らなくなったのです。

ちなみに、エレクトロポレーションなら何でも良いと言うわけではありません。

機器も大事ですが、症状、肌質に合わせた導入成分が最も重要です。

当院では、オリジナルの導入剤を駆使し、肝斑、乾燥、シワ、しみ、などなど

様々な症状に合わせたレシピを用意しています。

サーマクールとウルセラのどちらが良いか?というお問い合わせが増えています。

現時点で、明確な答えはありません。

どちらも優れた熱治療器です。高周波と超音波は似ているのですが、違うエネルギーです。熱作用の発現の違いが、そのまま効果の違いになります。 

解りにくいので、できるだけ簡単に、得意の擬態語で言います。 

サーマクールは「ぎゅぅーーー」と熱が広がります。 

ウルセラは「ぶちぶちぶち」と点状に熱が駆け抜けます。

トータルの熱量では、サーマクールを強力に照射した方がウルセラよりも大きいと感じています。「ぎゅぅーーー」と熱が大きく入るからです。(ただしサーマクールは私の個人的照射、ウルセラは現行の照射方法においての比較です。つまり、照射方法によって話は変わるのでご注意を) 

ウルセラは、熱作用を限局して正確な深さ(3.0mmと4.5mm)の位置に照射できることが利点です。「ぶちぶちぶち」と点状に熱が入ります。 ウルセラ4.5㎜の深さは現在他の治療器では届かない深さです。反面、4.5㎜だけではそれより浅い部分の熱作用は弱いことにもなります。今後は、3.0mmと4.5mmの重ね照射で治療を2階建てにしたり、総熱量を増やす工夫も必要かもしれません。過激ですが、ウルセラとサーマクールのコンビネーションも面白いはずです。 

熱は、タンパク質を変性させる力があります。

そもそも人間の体は、水分とタンパク質で出来ており、

特に皮膚はコラーゲンが構成タンパク質の90%以上を占めます。

熱によるタンパク変性は主に収縮作用と分解作用です。 

収縮は皮膚を引き締め、たるみに対抗する収縮ベクトル(縮む方向性)を生み出します。

分解は、分解部位を修復するため、皮膚の傷を治す力(創傷治癒力)が働きコラーゲンの再生・再構築を促します。 

話が解りにくくなってきた?

では、簡潔に 

サーマは「ぎゅぅーーー」

ウルセラは「ぶちぶちぶち」 

皮膚のコラーゲンを熱で引き締め、古くなり弾力の無くなったコラーゲンを熱分解し

自らの力でコラーゲンを再生させる、「熱による若返り治療」なのです。 

SOLTA medicalから新しいサーマクールチップが発売予定です。

一目見て「デカッ!」という印象のボディ用のサーマクールチップ・・

楽器のホルンに似てる形状です。「ビッグホルン」と命名しました。

TCホルンチップ.jpg
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まあいつものように、とりあえず私がやりましょう!と体験してみました。

ちなみに私のごとき「超立派な体格には、歯が立たないと思います。」とあらかじめメーカーの方から言われています。

院長TCボディ_4.jpg
左がビッグホルン、右が3cm2ビッグチップ
院長TCボディ_1.jpg

照射面積は通常のビッグチップの約5倍、

ただしこのチップ、ただ大きいだけではありません。

4つのチップが組み合わさった形状をしていますが、

RF(高周波)の照射が0.4秒ごとにパートを移動し、4秒間で4つのパートをぐるぐる10回転します。

断続的に熱の照射と休止を行い、チップそのものが自動的にマルチプルパスをするように設計されています。

率直なところ、これが顔に使えると良いですね。

今回はボディなので、体の脂肪層に熱が届くように、表面から4.3㎜の深さに熱が到達します。

通常の顔のサーマクールでは2.5㎜位ですので、深く到達するのが解ります。

受けた感じは、やっぱりサーマクールです。

照射方法は、痛みがガマンできるくらいで連続照射していきます。

今回はお腹に受けてみましたが、痛みを感じるのは下腹部のへそ下と腰骨の辺りです。

その他はまあ眠くなる程度です。(事実、眠りました。)

照射時間は300ショットで約1時間かかりました。

本当の効果がわかるまで3〜6ヶ月かかると思います。

ただし、歯が立たないと言われていたわりには、少し引き締まった感じがします。

(気のせい?)

適応としては、ドンドン脂肪が減ると言うよりは、お腹やお尻の皮膚のたるみを取るという感じです。

セルライト過多部位や出産後の方のお腹の引き締めに効果的です。

とりあえず限定2名、治療ご希望の方がいたらお問い合わせください。

(料金未定ですが、怖いもの知らずの方お待ちしています。)

漢方、鍼灸など中国古来より伝わる医学を伝統中国医学、または東洋医学と呼びます。この伝統医学は、中国から韓国・日本に伝播し、それぞれの国で独自の発展をして今に伝わりますが、残念ながら日本の医師のほとんどは伝統医学を行いません。

元々この国の医療は伝統医学だったのですが、江戸末期から西洋医学が日本に伝来し、明治16年内務省令(医術開業試験規則、医師免許規則)により、正規の医学教育から伝統医学は追放され、科学的な西洋医学に取って代わられました。

国家の政策としてこの決断は正しく、現在の医療、公衆衛生を考えれば至極当たり前だったのでしょう。

(よく時代劇に出てくる医師で、将軍付の御典医などは漢方医が多く、市井の医師は鍼灸医として描かれることが多いようです。私は鍼医者と言えば藤枝梅安、池波正太郎の仕掛け人シリーズを思い出します。)

日本の医師国家試験に鍼灸の設問はなく、普通の医師が伝統医学の鍼灸を学ぶ機会は皆無と言っていいほどありません。かくいう私も、鍼はマッサージと一緒に自分が疲れた時に受けることはあるものの、自分自身が鍼を施術するとは夢にも思っていませんでした。

ただし興味は前々からあり、特に一昨年頃から雑誌等で美容鍼灸と言う言葉が散見されるようになり、私の専門の美容医療にも鍼灸が取り入れられるなら、勉強してみたい衝動に駆られだしました。

とは言っても、どこで、誰に鍼を習ったらいいのか、今更、鍼灸学校に入るわけにもいかないし、どれくらいの時間がかかるのか、費用も何も分からない、何より日々忙しいので、自分の時間に合うとは思えない。

そんな時に知ったのが、予防医療臨床研究会の医師専門「実践鍼灸講座」です。

最初はちょっと覗いてみるくらいのつもりだったのですが、どっぷりはまって、この1年間通うことになり、全身の鍼灸治療を学ぶことはもちろん、自分のフィールドの美容に鍼をいかに応用するかを研究するうち、この3月には、講座で美容鍼灸の講師を勤めさせていただきました。

そして、この度、めでたく卒業と相成りました。

恥ずかしながら、免許皆伝です。

今後は、鍼灸を使用した新しい美容メニューを紹介していくつもりです。

ご興味のある方お楽しみに。

ウルセラを自らの顔に照射してちょうど2ヶ月になります。

過去にも新しい治療器を「まず自分で試して、良かったら人に勧める」というスタンスで治療をしてきました。(良くなかったものでお蔵入りも結構あります。)

いつか私自身が体験した治療の特集でも書いてみたいです。

連休中ということもあり、ウルセラを希望する患者様がどんどん増えています。もしかしたら連休中にトランスデューサー(ウルセラの消耗部分)の在庫がなくなりそうな勢いです。 

私のウルセラ実体験

照射の痛みは概ねサーマクールよりは楽ですが、額やコメカミは独特の痛みがあります。ウルセラで一番痛いのは額です。ちなみにサーマはフェイスラインです。治療後の2,3日は何となく顔がむくんだような感じがありましたが、それが引けると同時に引き締まりを感じました。実際に何となく顔つきが変わってきたのは1ヶ月過ぎてからでしょうか?人にも言われました。「先生!何かやった?」と。2ヶ月経ち、すべて落ち着いたような気がしますが、サーマクールと比べて皮膚の奥の引き締まりが強いような気がします。(あくまで個人的感想です。)

これはウルセラの熱が4.5㎜の深さに届く利点に合致しているようです。

意外に患者様の声で多いのは、肌がすべすべすると言うことでした。皮膚のコラーゲンの再生作用が割と早く表面的にも感じるようです。サーマクール10回以上経験者も多い私のクリニックでも、ウルセラの評価は上々です。

サーマクールを照射し続けて6年の私としては、サーマの本物のライバルの出現はうれしい反面複雑です。思えば6年間様々なライバル機器が登場しました。

2003年サーマクールが初めての顔面の若返りのRF(高周波)治療器として発売、すぐにその対抗として出されたのがポラリスでした。

ポラリスはバイポーラ式RFとレーザーの組み合わせ治療器で、「サーマクールより痛くない」のが売りでした。当時、日本の医師もサーマ派とポラリス派に二分された感があり、私はサーマ派代表みたいな立場で、理論的にもサーマの方が効果があると考えており、当初ポラリスに対して否定的でした。

ところがある日、患者様がサーマクールとポラリス特集の雑誌の切り抜きを持ってきて、ポラリスがやってみたいと言うのです。例によって、それでは私が試しにやって見ましょう!と、メーカーからポラリスを借りて自分に使ってみました。ポラリスは痛くないと言ってもサーマよりは痛くないだけ、熱のパワーは十分の機器でした。これは、サーマとの使い分けあるいは併用も出来ると考えすぐ購入しました。

それ以降、タイタン、リファーム、テノール、マトリックス、ウルセラ等ことごとく同種のライバル機器を買い揃えました。

今の私はサーマ派でもポラリス派でもなく、サーマル・レジュヴェネイション(Thermal Rejuvenation)=熱による若返り治療すべての・・・「サーマル派」です。

雑誌saita6月号に久々にポラリスが紹介されました。

ポラリスは「肌の引き締め」「たるみ毛穴」の治療器として使用しています。

さらに肝斑その3です。
できるだけ解りやすく、なぜ従来のレーザーが肝斑を悪化させ、レーザートーニングが肝斑を軽快させるか、について述べます。解りにくかったらごめんなさい。
まず、肝斑ではなく普通のシミ(日光性色素斑)の治療ですが、最も効果的なレーザーは「Qスイッチ・ルビーレーザー」です。このレーザーはシミのメラニンを完全に破壊することが出来る「強い出力のレーザー」です。
ただし、強いレーザーはシミを破壊する時にどうしても周囲の組織に少し炎症を起こしてしまいます。この炎症は皮膚に一時的色素沈着を起こすことがあります。
これをレーザーによる炎症後色素沈着PIH(Post Inflammatory Hyperpigmentation)と言います。
シミ治療をする医者にとってPIHは、大嫌いな症状であり、克服しなければならない症状でもあります。もちろん全くPIHが起きないこともあります。PIHが起きるか起きないかは、そのシミの性状やその方の肌質に依存します。
通常のシミのPIHは3ヶ月程度で軽快することが多く結果的に良くなりますが、肝斑はこのPIHが大きな問題となります。
肝斑でPIH(炎症後色素沈着)を起こすと、必ず色調が悪化しなかなか治りません。ですから肝斑には通常のシミに使用する強いレーザー、炎症が起きるレーザーは照射してはいけないのです。
肝斑治療のポイントは「炎症」です。
炎症は肝斑の原因の一つであり、さらに肝斑を悪化させる一番の悪者でもあります。
逆に考えると、炎症さえ起こさなければ、肝斑にレーザーを照射しても良いのです。
メドライトC6によるレーザートーニングは、
「安定した弱い出力」=「炎症を起こさない出力」
でメラニン色素を少しずつ除去することが出来ます。
また、メドライトC6の波長1064nmは近赤外線波長と呼ばれ、
近赤外線波長は炎症を抑える作用があると言われる波長でもあるのです。
要約すると
「メドライトC6によるレーザートーニングは、肝斑の原因と悪化要因となる炎症を起こさず、むしろ炎症を抑えながら、メラニンを消去していく事ができるのです。」
解りやすかった?かな?
前回に続いて、肝斑についてその2です。
今回はもうちょっと本音を書きます。
専門家、専門医と言っても、すべての肝斑のはっきりとした原因は解っていません。肝斑と診断しても、その方の肝斑が女性ホルモンの影響なのか炎症性なのかなど竹を割ったような診断は不可能です。また、絶対的に確実な診断法もありません。ロボスキンやVISIAなど皮膚画像診断機を用いると診断しやすい?かもしれませんが、シミの診断はあくまで見た目なので、結局見慣れた医者が診ることが一番です。よく間違えやすいしみに、ADM(真皮メラノサイトーシス)や一般的な日光性色素斑、炎症後色素沈着、ソバカスなどがあり、治療法もそれぞれ異なります。
厄介なのは、肝斑とそれ以外のシミが同じ場所に同居していることも結構多いことで、その場合は治療が複雑になり、複数のしみ治療法が必要になります。専門のクリニックでなくては治療できません。   
原因もまちまち、診断も見た目だけ?そんな肝斑の治療をどうすれば良いのでしょう。
おそらく現時点では、施設や医者によって肝斑治療はかなり違うと思います。トラネキサム酸内服だけ出す医者、内服と導入や塗り薬を出す医者、フォトフェイシャルを勧める医者、レーザーが良いと言う医者、レーザーは絶対ダメと言う医者・・・
未だに学会等での肝斑に対する議論では、専門家でも意見はかなり分かれます。特に海外の医者とは意見が合わないことが多いようです。そもそも肝斑にトラネキサム酸の内服をするのは、世界中で日本だけなのです。
治療にも正解と呼べる決定打が無かったのです。
私もつい最近まで、自信を持って肝斑の治療が出来ませんでした。一人ひとりの肝斑が違うせいか、治療に対する反応率がかなりばらつくからです。内服の効きが良い人もいれば、全く効かない人もいます。その他の治療も同じようなものです。
ところが、ついに肝斑治療の答えがみつかりました。
メドライトC6によるレーザートーニングです。
今は自信をもって肝斑を治療できるようになりました。長年のもやもやから解放されて、かなりすっきりした気分です。
今までの治療でよくならない肝斑の方、是非お近くのメドライトC6レーザーのある施設を受診してみてください。
この治療は、近いうちに、肝斑治療のスタンダードになるはずです。
私も今年はこの治療の普及に貢献したいと思っていますので、治療モニターを募集します。是非お問い合わせください。
肝斑とは、主に30代〜50代の女性によく見られ、両頬や両頬骨に左右対称に出現するシミの一種です。こめかみ〜おでこや口の周りや鼻の下に出ることもあります。色調が肝臓の色?に似ているだとか命名の由来もありますが、肝臓とは関係ありません。原因は主に、女性ホルモンの加齢によるバランスの変化といわれています。ただし定説は無く、日焼け、化粧品かぶれやその他の刺激による炎症が原因のこともあります。肝斑は男性には少なくほとんどが女性ですが、全くいないと言うわけでもありません。
あなたのしみが肝斑かどうか?自己診断法です。よ〜く見てください。
①頬の頬骨の辺りに平坦なシミがある。
②下眼瞼の皮膚(頬骨の内側、目寄り)にはシミがない。
③よく見ると、左右対称にある。
④生理前に濃くなるような気がする。
⑤ストレス、疲労時に濃くなる気がする。
⑥ピル内服で濃くなるが止めると薄くなる。
⑥妊娠時に濃くなった。
⑦日焼けで濃くなったが、しばらくすると少し薄くなる。
⑧よく見ると、こめかみ〜額にも左右対称にある。
⑨よく見ると、頬全体に広がっている。
⑩よく見ると、鼻の下や口の下まである。
①〜③は必須の条件で、③〜⑦のどれかが当てはまるとかなり濃厚です。さらに⑧〜⑩があるとさらに濃厚です。
一昨年から肝斑の市販薬トランシーノが第一三共製薬から発売され、雑誌やテレビコマーシャルの影響で、肝斑の知名度が飛躍的に上がりました。そのせいか自称肝斑の患者さんがたくさんいらっしゃいます。ただ、診断は専門医の目が一番だと思っていますので、一度専門医の診断をお受けになることをお勧めします。
ちなみに、トランシーノのサイトが詳しくてわかりやすいので参考までに

不定愁訴とは、
何となく体がだるい、気分がすぐれない、頭が重いなど、本人にとっては問題の大きな自覚症状があるにもかかわらず、検査をしても何も異常が無く客観的症状が乏しく、器質的病気の無いものを言います。はっきりとした原因が無い症状には西洋医学は弱いものです。 
「肌の不定愁訴」(私の造語です。) とは?

1.ちょっとたるみが気になる。

2.何となく肌に張りがない。

3.以前より毛穴が目立つ。

4.ほんの少しシミが気になる。 

などなど軽微ながら初期老化の症状群です。 本当の体の不定愁訴は40代以降に多いのですが、 「肌の不定愁訴」は30代の女性に多いのです。 30代の女性の肌の特徴は、「ちょっと」や「何となく」、ごく初期の老化の始まったサインです。厄介なのは、肌の基準が数年前の自分、つまり20代の自分であることです。「ちょっと前までは、全然違ったのに。」「急に、たるみが出てきた。」など、それほどの手をかけなくても、努力しなくても当たり前のようにあった肌が、人生の絶頂期を越えて下り坂に入ってくることを、まだ自覚できていないのです。そして、案外軽い症状だから簡単に治る、20代に戻れると思ってしまっているのです。軽微な症状でも簡単には元には戻らない、それどころか、今後ますます悪化する。それが現実です。 
老化は恐ろしいかな、慢性で進行性なのです。  
もし、「肌の不定愁訴」で美容皮膚科を受診した経験のある方は、お決まりの美容皮膚科の流れにそって、ピーリングやフォトフェイシャル、オーロラなどの施術を受けた方が多いはずです。しかし、しみが軽度であればフォトフェイシャル、オーロラの満足度は低く、軽いピーリングはエステ程度の効果しかありません。もちろん、それらの治療で満足される方もいらっしゃいますが、満足できない人々は、「肌の流浪の民」となって、色々なクリニックを巡回し、決まり文句は、「オーロラ5回やったのに効かない。」になります。 体の不定愁訴を訴え、満足できる治療にめぐり合えない人々が、様々な病院、診療科、鍼、マッサージ、ヒーリングなどを巡回するのに似てます。 
「肌の不定愁訴」の処方箋?
あります。それを見つけるのが私の仕事ですから。

私がこの数年力を入れて取り組んでいる治療は、
「熱治療」を中心としたアンチエイジング です。
「熱治療」としたのは、現在皮膚のアンチエイジング効果をもたらす治療器は、レーザー、高周波、超音波など多岐にわたるエネルギーソースを使用するようになってきたからです。
そして、これら治療器は原理こそ違え、共通点は皮膚に熱反応による治療効果をもたらすことです。
たとえばしみの治療は、しみのメラニン色素を熱破壊し取り除くことです。
たるみの治療は、熱作用で皮膚のコラーゲンを引き締めたり、破壊と再生、入れ替えを促す治療です。
体の中では、レーザーも高周波も最終的に熱による作用に変わります。(正確には違う場合もありますが、つっこまないでください。)
現在、特に都内の皮膚アンチエイジング専門クリニックでは、たくさんの治療器を持つところが増えています。特に私は、まるで治療器のコレクターのように購入をしています。
もちろんお金がかかることが問題ですが、多くの患者様に支えられているおかげでそれが可能ですし、私の患者様には、世界で一番良い治療、良い治療器を使いたいと常々思っています。
また、多くの治療器を扱うからこそ、それぞれの熱作用の相違点が分かり、その知識は「熱治療」の本質に迫る理解を生むことを経験してきました。
私の仕事は、たくさんの熱の治療器をいかにうまく使うか、個々人の状態、希望にあった治療を受けていただけるかです。
サーマクールが2003年に発売されて以来6年間、私にお付き合いいただいている患者様、ある意味アンチエイジング同志の方、全く年を取らない人達となった皆様に、心より感謝いたします。
今後も「熱治療」がんばりましょう。
長年、この仕事をしていると自分のオリジナル治療と言うものがいくつかあります。 たとえば、レーザーではマニュアル通りの照射ではなく、独自の照射法があったり、 ヒアルロン酸・コラーゲンなどの注入も自分なりの工夫で長年培ってきた技術があります。その中でもちょっと特殊な治療は、実はずっと通っていただいている患者様には、 ごく当たり前にお受けいただいていますが、裏メニューになっているので、一見(いちげん)さんにはほとんど行うことはありません。
理由は、特殊すぎて一般的インフォームドコンセントを得にくいからです。 たとえば、上眼瞼にはコラーゲンなどの注入は行わないのが通常なのですが、 どうしてもと常連さんに頼まれるとついやってしまうこともあるのです。
もちろん患者様と私の信頼関係があるからなのですが、「どうなっても良いから、打って欲しい」と言われれば、何とかしなきゃ、もちろんどうにかなっては困るので、慎重にやりますが。必要は発明の母でしょうか、やってみるとこれが案外うまくいくし、じょじょに上手な上眼瞼に対するコラーゲン注入なんて技術が身についたりするから面白い。
すべて患者様のおかげです。
それでは正式にこれをクリニックメニューに出来るかと言うと、そうも行きません。
上眼瞼にコラーゲン注射!なんて項目を正式に載せると、コラーゲンは上眼瞼に打ってはいけないんではないか、危険ではないかと言うような問い合わせが来たり、
どこどこのクリニックでは出来ないと言っているのに、なぜ、お宅は出来るのか?としつこく電話がかかってきたりします。
一般的使用法ではないので、初めての方へのインフォームドコンセントは無理です。
ですから、このような治療はすべて裏メニューになるのです。長年の信頼関係が無いと出来ない治療です。
ちなみに、目の下のコラーゲン注入も、最初はごく少数の常連さんに行っていた裏メニューだったのですが、口コミなどで患者さんが増え、表メニューに昇格した治療法です。そして、一昨年、昨年と雑誌やテレビなどでも紹介され、なぜかブレイク中です。こんなこともあるんですね。(笑)

形成外科、美容皮膚科でよく使われる“Rejuvenation”という用語があります。

辞書には、

re・ju・ve・na・tion

/r

d

v

n

n/

[また a ] 若返り,回春,元気回復

と書かれています。つまりRejuvenationは若返り治療のことです。

Facial Rejuvenationは「顔の若返り治療」と言うことになります。

私が専門にしている分野は、まさしくこの「顔の若返り治療」なのですが、

その原点になる1冊の本があります。1987年発行の「Facial Rejuvenative Surgery」 

有名な形成外科医Bernard L.Kaye先生の著作です。(http://www.jacksonville.com/tu-online/stories/031608/met_258271208.shtml)

私が形成外科の研修医時代に初めて買った美容外科の教科書です。

(美容外科は形成外科の一分野と考えられています。)

この本のほとんどのページは、フェイスリフト手術の解説で、ほんの少しだけ、ピーリングと皮膚を削る手術(アブレーション)について書かれています。もちろん形成外科の手術本なので当たり前と言えば当たり前ですが、

20年前には、若返り治療といえば、手術しかなかったのです。

ところが、今の若返り治療は、レーザーや高周波、ボトックスやコラーゲンなど非手術療法が主流です。私もいつのまにか、手術よりもサーマクールなど非手術療法の専門家となってしまったようです。先日学会である著名な美容外科の先生から、「先生、もう切らないんだってね。もったいない。」とお言葉を頂きました。ありがたいお言葉と思う反面、心の中で「時代ですよ。」とつぶやいてしまいました。 圧倒的に世間の需要は非手術だからです。

研修医の頃、心躍らせたあこがれのフェイスリフト手術も、いつの間にか、そこそこお上手にこなせるようになり、今は、手術なしに手術のような効果の治療はないか、日々奮闘しているのです。そして、それが現実のものとなりつつあります。

ただしフェイスリフト手術で得た技術や知識は、無駄になっていません。むしろ絶対に切らないと解らない、皮膚の構造や生理というものがあります。我々形成外科医は、外傷や手術に対する皮膚の反応を、肌身をもって理解しています。

サーマクールやボトックス、ヒアルロン酸注入など切らない治療すべてにも、実践的解剖学的知識と皮膚反応に対する勘どころがとても重要です。

「切らない治療」は「切れない治療」ではないのです。

消極的に切らないのではなく、

「むしろ積極的に切らない治療」なのです。

面白いもので、20年前の教科書Dr.Kayeの手術本を見直して、サーマクールやウルセラの新しい照射のヒントを見つけました。 温故知新

あるレーザー会社のセミナーに行ってきました。

今現在購入を検討中のレーザーを販売している会社です。

開業以来、多くのレーザーや治療器を購入してきましたが、機器の性能だけではなく、販売する企業の体質や管理体制も購入の条件として考えることにしています。

過去に苦い経験があるからです。

2000年にあるレーザーを購入しました。当時は画期的レーザーだったのですが、レーザーの開発者とレーザー販売会社が別々のため、販売会社はただ売るだけ。売ったあとは何の責任も取らず、日本の代理店・メンテナンスを担当した会社も酷い対応でした。その後そのレーザーの販権は何度か他の会社に譲渡されたり、故障しても高額な修理費用を要求されたり、ほとほと嫌になり、結局、そのレーザーは破棄してしまいました。小さなマンションなら買える値段でした。今となっては、そのレーザーに関する論文、機器のデータや臨床効果、写真などすべて販売用に作られたもののように思われるほどです。

レーザーなど治療器は、開発者や開発会社が製品そのものに愛情と熱意を持っていることが重要です。この辺は、話すと良くわかるものです。ただ売ろうとしている会社はすぐわかります。

もちろん治療をする医師も同じです。治療に対して熱意がないのはダメです。

たとえばサーマクール、私の患者様は皆さんご存知だと思いますが、かなり熱いですよね。施術も熱いです。(笑)

ちなみに、今日の会社は真面目に、熱意を持ってレーザーを開発しているようです。今年の1月にこの会社の社長CEOと食事をしましたが、お人柄、見識、すばらしい方でした。

でも、昨年の暮れから、メドライトC6、パールフラクショナル、ウルセラ、マトリックスRF(まだ、試験中)、新しいアクシダームメソダームの買い替え)等々、機械買い過ぎで、ちょっと待とうかな。

先日もThermoFraxセミナーのお話をしましたが、

そもそもサーモフラックスとは、サーマクールとフラクセルの併用治療のことです。

2003年フラクセルを導入当時、サーマクールを継続治療している患者様から、サーマクールとフラクセルは同時に治療できないのか?とお問い合わせを頂きました。その方は遠方のため、出来るだけ同日に行いたいと言う希望だったのです。それはいい!私も同時照射の可能性を考えていました。しかし、さすがにフラクセルも導入したてで、日本での実績も無く世界中でも同時照射の話など聞いたことが無い時期でしたので、とりあえず、僕の顔で実験してみます。とその時お返事をし、自分でやってみました。感想は、正直しんどい!あ!でも効くな!でした。そして危険性はほとんど感じませんでした。理由はサーマクールとフラクセルの反応している皮膚の深さが違うからです。同じ場所でも、深さが違うから治療が2階建てになるだけで、リスクは重ならず、効果が重なるのです。たぶん、これが世界初のThermoFraxでしょう。その後学会等でこの治療を発表してきましたが、何の因果か、今回のThermage社とRelient社の合併でサーモフラックスと言う治療名まで出来てしまったのですから、世の中面白いものです。

思えば11年前の開業時、自らのクリニックに自分の名前ではなくクロスと名づけた理由の一つは、様々な治療、療法をクロスオーバーさせると言う発想からでした。

11年経ち、多くのレーザー・光・高周波・超音波装置を併せ持つ大きなメリットは、このクロスオーバー療法のためでもあります。

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